前回の記事で、7年弱使ってきた腕時計『グランドセイコー』を売却したお話をしました。
とはいえスーツを着て仕事をしているので、腕時計がないと見た目もイマイチ。実際不便でもあります。
ということで、グランドセイコーの代わりに以前から予備で持っていた腕時計を着けはじめて約一週間。
現在の心境をお話ししていきます。
現在使っている腕時計『シチズン【エクシード】』
まずは簡単に現在使っている腕時計の紹介をば。
今回、引き出しの奥から引っ張り出してきたのが、数年前に購入した【エクシード】。
セイコーと同じく日本を代表する時計メーカー「シチズン」のドレスウォッチです。
…日本製の腕時計しか買えない呪いでもかけられているのでしょうか?
シチズンの腕時計には他にもビジネスシーンでも使える腕時計として【アテッサ】も人気がありますが、【エクシード】はアテッサよりもシンプルで洗練されたデザインとなっています。
そんなエクシードの中でも、特にシンプルなデザインのものを選びました。
これも数万円はしましたが、60万円出して買ったグランドセイコーよりは全然安いです。
高い腕時計を手放して感じたこと
ラフに扱えるので気が楽
今から思うと、グランドセイコーを着けている時は常に気が張っていました。
時計を傷つけないように…汚さないように…
例えば仕事中、何かの拍子でスチール製のキャビネットにグランドセイコーを「カンッ」とぶつけてしまった時なんて、
僕「ひっ! 」(ビクッ
となってそれから1日中テンション下がっていましたからね。
高い時計を手放してから、自分がどれだけ左手首の動作に気を使っていたかが分かりました。
大袈裟に聞こえるかもしれませんが、仕事中、自分が今までよりも大胆に左手を動かせていることを実感しています。
何をするにも本当に気が楽なんですよ。
針が止まらないのが楽
時計に興味ない方には伝わりにくいかもしれませんが、機械式の腕時計ってゼンマイ巻かないと止まるんですよ。
僕が持っていたグランドセイコーはスプリングドライブという機構ですが、それも機械式と同じくゼンマイ巻かないと止まります。
自動巻きなので着用している間は勝手に巻かれていくのですが、週末、2,3日着用していないと月曜の朝に止まっていることもあります。
これね、くっそイライラします。
ただでさえ憂鬱な月曜の朝ですよ。
あ~あ~仕事だるいなぁ…と思いながら腕時計を着けるんですけど、
腕時計死んでるんですよ。は?
でね、でね、止まっているから当然時間は狂っているし、時間狂ってるから日付も狂ってるんですよ。
んでね、リューズをクルクルクルクル回してスマホの時計とにらめっこして時刻を合わせて、日付も合わせて、ゼンマイ巻く作業するんですよ。
なにこれキレそう。月曜の朝から。
でね、一週間お仕事がんばるじゃないですか?
疲れた身体を週末に休めるじゃないですか?
月曜の朝起きて、また憂鬱な一週間始めるじゃないですか?
また時計止まってるんですよ。
……。
その点、このエクシードが持つ『エコ・ドライブ』は、太陽光や室内の光を電気に換え、時計を動かしつづけてくれるてワケ。
おまけに標準電波を受信して時刻や日付も勝手に修正してくれる。
手間のかからないめっちゃいい子。楽。
オーバーホールに対する脅迫観念が減った
僕はグランドセイコーをオーバーホールせず約7年使っていました…。
本来3~5年の頻度でオーバーホールすべきところ、約5万円の費用をケチって酷使していたのです。
罪悪感や、終わりのないメンテナンス費用にずっと心を囚われていました…。
(いい加減にオーバーホールしなくちゃ…)
(でも5万円もかかる…もう少し後でもいいか…)
(もしオーバーホールしたとしても、5年後にはまた5万円かけてオーバーホールを繰り返すのか…)
(いったい…いつまで…)
グランドセイコーを身に着けるたびにそんな思いが頭をよぎり、気持ちが落ち込みます。
僕の精神は限界でした…。
その点、今使っているエクシードは機械式腕時計ではありませんので、そこまでメンテナンス費用は掛かりません。
もちろん長く使っていくのであればオーバーホールは必要ですが、機械式腕時計に比べれば間隔は長くていいし、費用もそこまでかかりません。
なんなら買い替えてしまってもいいですしね。
僕の気持ちを暗くしてきたオーバーホールという呪縛から解き放たれました。
これって恋愛に似ている
高級腕時計は何かと手間がかかります。
お金もかかります。
でも、最初は「そこがいい」と思えたんですよ。
ゼンマイを巻かないと動かないところも「それがいいんだよ。ロマンてやつ?笑」とか言ってました。
買って1年目は「オーバーホールにお金かかるんだけどさ、そのくらい当然じゃない?一生モノだし??笑」とか言ってました。
誰か僕を殴り飛ばしてください。
手間とお金を掛けるのは愛情の証。一生守るからな。
そう思っていた時期が僕にもありました。
欠点すら愛おしく思える時間が確かにありました。
人って変わるものですね。
時の流れは無常。世界は残酷。
これって恋愛に似ている。
…。